ホーム プロフィール 趣味 おもしろ大辞典 ボランティア 心ある歯科医は吠える 坂本歯科医院のホームページ

歯神(はがみ)さん

小松(こまつ)の岡太(おかだじんしゃ)神社(兵庫県西宮市小松南町2−2−8))の森の中に「歯神さん」とよばれる石があります。虫歯(むしば)かいたくて困っている人が、松の皮をかんでこの石にお願いすると、たちまちいたみがなくなると言い伝えられています。

さて、この歯神さんは、いつからあるのでしょう。

今から四百年も前のことです。四方天但馬守(しほうでんたじまのかみ)という武士がいました。但馬守は、家来(けらい)もつれずに鳴尾の三軒屋(さんげんや)という所にかくれていました。戦いに敗(やぶ)れ、ひどいけがをしていました。

「さて、これからどうしたものか。このままでは、いつかは秀吉(ひでよし)の手下(てした)に見つかってしまうだろう・・・。それにしても、にっくきは秀吉だ。十日前には、わが主君(しゅくん)の明智光秀(あけちみつひで)さまが信長(のぶなが)をたおし天下を取ったというのに。わしもこれで大きな国の大名になれると思ったが、このありさまだ。秀吉があんなに早く攻(せ)めてくるとは思いもよらなんだ。光秀さまもさぞくやしかろう。このままでは死んでも死にきれん・・・。」

「なんと、秀吉ではないか!」 但馬守は、この時とばかり、「光秀さまのかたきだ!」と、体のいたみも忘れてとびかかりました。

不意をつかれた馬上の武士は、馬からころげ落ちました。必死に立ちむかうのをおさえつけた但馬守ですが、とどめをさす刀がぬけません。あばれようとする相手を両手でおさえているのです。但馬守は腰のわきざしを口にくわえて引きぬきました。口にくわえながら、いざ秀吉の首を突きさそうとした時、刀がポロリッと落ちてしまいました。すかさず起き上がった相手の武士に、但馬守はとりおさえられてしまいました。

「無念じゃ。無念じゃ。この歯さえ弱くなければ。」

そう言って歯ぎしりする但馬守の口から、バリバリッと音をたてて歯がこぼれ落ちました。これを見ていた村人たちは、但馬守が死んだ場所に、歯の形をした石を置いて、手厚く供養(くよう)しました。この石が「歯神さん」とよばれるようになったということです。

ところで、但馬守ととっくみ合いをした武士が天下を取った秀吉だったのかどうかは、今ではだれにもわかりません。

古賀歯科医院ホームページより

 

おもしろ大辞典へ戻る


E-Mail: takafumi@sakamoto.or.jp

ホーム | プロフィール | 趣味 | 面白大辞典 | ボランティア | 歯科医は吠える | 坂本歯科医院