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音楽雑記帳 その6

ニューヨークフィルとの再会
数年前、名指揮者であるズービン・メータと来日した、ニューヨークフィルのコンサートを横浜の県民ホールで聞く機会があった。それは、「魚座の会」という音楽愛好家で出かけた記憶がある。その時、野性的なメータと、どことなく都会的でスノッブなオーケストラの妙なとりあわせという強い印象がある。再度来日したニューヨークフィルは1842年に創立され、アメリカ合衆国の中では、最も歴史の古いオーケストラであり、世界でも最古参のうちの一つに数えられるということである。指揮者のズービン・メータは1978年の秋、ニューヨークフィルの音楽監督に就任したという。彼は、それ以前には、ロスアンゼルスフィルとモントリオール交響楽団の音楽監督を務めたことがあり、現在はイスラエルフィルの終身音楽監督も兼任している。ズービン・メータのキャリアを振り返ると、ほぼ同年の同じ東洋人指揮者である小沢征爾の存在がオーバーラップしてくる。メータは、1936年のボンベイの生まれで、一方小沢は、1935年中国の奉天に生まれている。この二人のたどったそれからの道はほとんど同じで、小沢は今はボストン交響楽団の音楽監督を務めている。しかし二人の表現のスタイルはおよそ対照的で、小沢の淡彩な表現指向に対して、メータの音楽はより濃厚な味付のロマンチシズムを特色としている。日頃の言動もメータは積極的と言われ、小沢の謙虚な言動とは一線画しているようである。今回のプログラムは、モーツアルトのホルン協奏曲とリムスキーコルサコフの「シェエラザード」であった。前判のモーツアルトは何となくアンサンブルに情緒が感ぜられず、やはりヨーロッパのオーケストラと違うなと思ったが、交響組曲「シェエラザード」となると、とたんにニューヨークフィルの持つエネルギー、特に管楽器のすばらしさと、メータの持つエネルギーのぶつかりあいに鳥肌が立つほど、迫力があり圧倒された。会場もサントリーホールであるので、音響も良いし、あらためて再会した、ニューヨークフィルと、ズービン・メータに大きな拍手を送りたいと思う。
11月にはクラウディオアバドひきいる、ウイーンフィルハーモニーが来日し、私も渋谷の文化村のオーチャードホールで聞くことになっているので、アメリカとヨーロッパのオーケストラの比較ができるよい機会であるので今から楽しみにしている。

平成元年9月14日(木) 赤坂、サントリーホールにて

坂本 貴史

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